顔が見える、中身がわかる、なんぷのふるさと納税 No.2 南富フーズ株式会社
こんにちは☀️
なんぷのふるさと納税担当です。
今回お話をお伺いしたのは、北海道のほぼ中心の南富良野町でエゾシカ肉の処理加工を行い、エゾシカ肉の有効活用のために日々新たな取り組みに挑戦している南富フーズ株式会社の糠谷社長です。
1.返礼品へのこだわり
「ペットのおやつが、無添加で手作りというところは強いこだわりだと思います。体に良いものを食べたいし、ペットにも食べさせてあげたいじゃないですか。どの食品もペットフードも安心、安全なものを提供することに力を入れています。」
2.町の被害を救い、町を盛り上げるため廃棄していたものを…
ー鹿肉を扱うことになったきっかけはなんですか?
「北海道においてエゾ鹿は「害獣」とされています。北海道内でのエゾ鹿による農業被害は年間40億超えといわれており、ハンターの仲間と年間1200頭程度の駆除を行ってたところに、当時の商工会青年部より地域の食材を使用し、何か地域を盛り上げる商品を開発したいと相談を受けました。
当時駆除したエゾシカはほとんどが廃棄しており、エゾシカ肉を活用して地域を盛り上げようとエゾシカ解体処理工場を設立し、友人と試作を開始しました。
平成19年に、南富良野エゾカツカレーが10店舗にてデビューしたのがきっかけで、現在は、エゾシカ肉を活用した商品販売開発に取り組んでいます。」
3.馴染みのないエゾシカ肉が世に浸透するまでの苦悩…
ーエゾシカ肉を広めるのにはたくさんの苦労があったのではないですか?
「現在では、エゾシカ肉が普通に利用されるようになっておりますが、工場設立当時、エゾシカ肉は、臭い・固い・おいしくないとイメージされており、飲食店へ営業に行っても「野生の肉は使用できない。」と言われて大変厳しいスタートでした。
それでも幾度と試食会を開き、今では沢山の方々に利用していただけるようになりました。
エゾシカ肉はきちんと血抜き、熟成を行うことで臭みが無く大変美味しいお肉で、高たんぱく・低脂質・鉄分が豊富なので女性やお子様にピッタリです。
また、北海道エゾシカ肉処理施設の認証を受けた工場で処理したお肉を使用し、ペットフードを一つ一つ手作りにて加工し、安心・安全な商品を提供しております。」
ーエゾシカ肉のおすすめの食べ方はありますか?
「焼いて塩コショウの味付けで食べるのが一番鹿肉の味を感じられます。
ニオイが気になるという方には、みそ味が食べやすいと思います。
みそ鍋に鹿肉を入れて食べるのがとても美味しいので、おすすめです。」
4.鹿肉の解体現場に密着
南富フーズ株式会社は、安心安全なエゾシカ肉の提供と販路拡大を図るため、高度な衛生管理を行う、エゾシカ肉処理施設として、北海道知事の認証を受けています。
認証を受けるための基準は捕獲から消費に至るまで幅広くありますが、その一部を紹介いたします。
~捕獲・運搬~
・胸部に弾丸が着弾した個体は食用としない
~食肉処理工程~
・剝皮は最初の一刀を除き皮の内側から切開する
~加工・調理~
・十分な加熱をして提供する(中心温度が75度以上で1分間以上)
・生食用での提供は行わない
その他にも様々な厳しい基準をクリアした鹿肉が寄附者様のお手元に届きます。
そして今回は特別に施設の中を見学していただき、枝肉処理から保管までの作業に密着しました。
※以下生肉の写真を一部掲載いたしますので、苦手な方はご注意ください。
①吊り下げられた枝肉を部位ごとに分ける
皮や内臓は処理済みの状態なので、一回り小さくはなってしまいましたが、丸ごと一頭分の枝肉や、それを次々と切り分ける様子はとても迫力がありました。
ここである程度扱いやすいサイズに鹿肉が分けられます。
②かたまり肉から骨や筋を取り除く
①の工程で分けられた鹿肉には骨や筋、筋膜などがついたままなので、それらを取り外します。年に何頭もの鹿を処理しているからこそわかる細かい骨や筋まで、丁寧に除去されていました。
この工程では骨や筋の他にも、細かな毛が付着していないかもチェックしています。毛が付着していた場合には、安全のためその周りの肉も除去します。
③更に細かい部位に分け、余分な脂を取り除く
ここで、実際に商品となるブロック肉のサイズまで、部位ごとに切り分けられます。
また、南富フーズでは油もほとんど落として処理していることも持ち味の一つだと、うかがいました。
④磨かれたブロック肉を金属探知機に通す
切り分けられた肉の全てが金属探知機に通されます。
⑤袋に詰め真空パックに密閉する
袋に詰める時にも、人の目で最終確認しています。
⑥重さを測り、必要な情報を記載したラベルを貼り付ける
基準で定められた内容をプリントし、一つ一つラベリングされます。作業日や
個体識別番号も控えて、万が一の際にも即時対応できるようにしています。
⑦冷凍庫で保管する
業務用の冷凍庫にて、急速冷凍のうえ保管されます。一旦すべての肉をブロック肉の状態で素早く冷凍保管し、加工を施す際にもこの鹿肉が使用されているため、全ての商品に鮮度の高い鹿肉が使用されています。
以上が枝肉処理から保管までの一連の作業です。最初から最後まで、全ての工程が人による手作業で行われているため、細かな部分まで目が行き届き、安心安全な鹿肉の提供に繋がっていることがわかりました。
5.地元のものを使ってまだまだ新しいものを…
ー今でもたくさんの商品があると思うのですが、新商品があったりしますか?
「地元、南富良野高校の生徒が授業でエゾシカを使ったメニューを何品か考案していて、その中でエゾシカミンチ肉を使ったパスタソースがあったんです。
南富良野町産のもち米を使ったパスタが他社製品にあるので、ソースも南富良野産のものを作れたらと考え、町内のトマト農園の方に相談して、南富良野高校の生徒が考えたパスタソースを商品化へ向けて開発中です。」
6.糠谷社長の夢
「私の理想はエゾシカ肉を安心安全にお届けすることと、エゾシカ肉の食文化を根付かせることです。この二つを念頭にエゾシカ肉の製造販売に力を注いできました。
まだまだエゾシカ肉を口にされたことがない方もいらっしゃると思いますが、より多くの方に安心安全な商品をお届けし、食していただけることを願っております。」
南富フーズ株式会社は、北海道よりエゾシカ衛生処理マニュアルに基づいた適切な処理を行う食肉処理施設として、北海道に20か所(令和5年2月8日現在)しかない北海道の衛生管理基準を満たした認証工場です。
南富良野町に本社をかまえ、鹿肉の加工販売業務をしており、昨年大阪営業所(ショールーム)・大阪工場をオープンしました。
ふるさと納税返礼品には、エゾシカ肉加工品セット、鹿肉ギフトセット、ペットのおやつなどたくさんの商品を提供いただいています。